今回の教室では、カラメル作りはありませんでしたので、所さんのお話
や当日頂いたレシピを中心に書いてみます。
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準備 |
・鍋が入る大きなボウルに水を入れておく
・別に熱湯(40cc)を準備する
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1. |
お鍋にグラニュー糖入れて、火にかける。
(中火。鍋底全体に火があたるように)
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2. |
全体に色づいてきたら、目を離さずベラなどでゆっくり混ぜる。
さらに色が濃くなり、鍋全体が沸騰するようにフワーっと泡が
あがってきたらすぐに火を止めて、鍋底をボウルの水につけて冷まし、
すぐに水からあげて熱湯を少しずつ注いで溶きのばす。
(この時跳ねるので注意)
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3. |
プリンの器に注ぐ(カラメルが熱いうちに注ぎいれる)。
カラメルを作ってからすぐにプリン生地を流しこむと、
プリン生地がカラメルと混ざってしまうので、
カラメルは、プリン生地より先に作って冷蔵庫などに冷やしておくといいらしい。
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非常にわかりやすく説明して頂いたので、とってもよく理解することが
できました。レシピを参考にできる限り所さんが口頭でいった
ポイントを補足しつつまとめてみました。
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1. |
牛乳と生クリームを一緒にして温める。
約50度くらい。触ってあついなーくらいの感じ。
ポイントは、温度を60度以上にしないこと。
60度以上にすると膜ができる(ホットミルクを飲む時によくできるあの膜)。
この膜はたんぱく質が空気と触れて変質したもので、この中には牛乳のたんぱく質や
脂肪分が含まれている。膜をとるということは、こうした成分を捨てることになる
ので、必ず60度以下に。
ちなみに、最近は便利なものがあって、ぴっとあてるだけで温度がわかる機器
があるそうです(写真下)。
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2. |
1.を温めている間に、卵黄とグラニュー糖を混ぜる。
卵黄にグラニュー糖をいれたらすぐまぜるのがポイント。
これは、砂糖に水分を吸う性質があるため。
混ぜてしばらくほっておくと
お砂糖が卵黄の少ない水分をすってしまい、
そうすると卵黄がかたくなって粒で残ってしまう。 混ぜる時は、空気をいれるというよりも、卵黄をグラニュー糖で
細かくするという感覚。プリンは卵の卵黄が熱で凝固して固まるもの。
ということは、卵黄をいかに細かくしていかに全体にうまく混ぜるかが
最終的ななめらかさにつながる。
生クリームを泡立てたる時は空気をふくませるように混ぜるが、
今回は空気を混ぜる必要ないので、直線的な感じで混ぜていい。
ちなみに量が少ないから、ボールをななめにすると混ぜやすい。
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3. |
1.と 2.を混ぜ、バニラエッセンスを加える。
一度に混ぜ合わせると、卵黄がかたまりはじめてしまうので
(卵黄は70度で確実に完全に固まってしまう)、
最初は少しだけ入れて、混ぜてから残りをいれる。
ちなみに、1.で50度になったのを2.に混ぜ合わせると40〜45度に、
そしてカップに流した状態では35度くらいがベスト。
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4. |
できるだけ目の細かい万能こし器で生地を裏濾しする。 裏濾す理由は
(1)なめらかにするため、
(2)異物をとりのぞくため、そして
(3)からざ(卵黄の両側についていて、卵の卵黄を白身の中央に維持しておくもの。結構かたい)を取り除くため。
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5. |
表面の泡をとる。
表面の泡をとっておかないと仕上がりがきたなくなる。
泡はキッチンペーパーを表面に被せてすっと抜く感じでとると綺麗にとれる。
ちなみにパステルでは消毒用のアルコールで泡をとっている(写真左)。
このアルコールはプリンの表面にかかるだけなので、
焼いている間に飛んでしまうので、中に入ることはないそうです。
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6. |
湯煎の鍋で蒸し焼きにする
ポイントは、プリン生地を流した器を、アルミホイルで完全に蓋をすること。
そうしないとお湯が器の中に入ってしまう。
蓋をしたら、お湯を沸騰した状態で火をとめて、器を並べる。
お湯の量は器が半分〜3分の1くらい浸る程度。
鍋に蓋をして弱火で15分(器にもよるので12〜17分の範囲で調整)。
ぐつぐつ沸騰させないこと。
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7. |
焼き上がり 焼き上がりの見極め方は、軽くゆすった時、焼けていないと、中央部分に丸いしわ
ができる。これは、プリン生地が固まる時に、まず周りから順に固まっていくため。
その場合はもう一度アルミホイルを被せて弱火で1〜2分様子を見る。
また、プリンのゆれかたも見極め方の一つ。弾力のあるぷるぷるしたのはok、
波打つような感じだと固まっていない可能性が高い。
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8. |
完成
鍋から取り出し、粗熱をとり、3〜4時間冷やしてできあがり!
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【 質問集 】
私がした質問も含め、所さんがわかりやすく答えてくださった質問
をまとめてみました。
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Q.パステルのカップを使っても大丈夫ですか?
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A.
パステルの容器は耐熱性で180度くらいまでは耐えれるそうです。
実際にパステルでもお湯をはって湯銭でオーブンでやいており、
湯煎であれば家庭でも使用okだと思うとのことでした。
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Q.カップによって焼き時間も変わってくるのでしょうか?
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A.
焼き具合に関係するのは表面積と体積の割合だそうです。あとは容器の厚さ。
つまり、熱が伝わりやすいか伝わりにくいか。
同じ陶器でも薄い方が熱が伝わりやすいし、
体積が大きくて表面積の少ない方ほどなかなか火が通りにくいそうです。
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Q.パステルのプリンを作るきっかけや、三層のコツを教えて〜。
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もともとパステルのプリンは、
ティラミスがブームだった後に、クレームブリュレがはやるなどといわれていた
時(90年代前半)に、味が濃くコクがありすぎるこのクレームブリュレと、
日本のプリンとの中間的な商品ができれば売れるのはないかと所さんが思った
のが発端だそうです。
で、何回も試作しているうちにコップの横を見たら、綺麗に三層にわかれていて、
この三層を毎回いかに同じように維持させるかというのに苦労されたそうです。
三層に分かれるのは、乳脂肪が浮くからですが、この層のでき方は、
放置時間、器(カップ)の質、生地を何度にしたか、何度にオーブンで焼いたか、
などによってかわります。あと、例えば生クリームと牛乳の混ぜ合わせ方で、
よく混ざったものとそうでないものでも違ってくるといったお話や
乳脂肪分40%以上のものを用いるとなりやすいとか
カップに生地を流し込んでから、しばらく(20分くらい?)たってから蒸
すと・・・みたいなこともおっしゃっていたので
この辺がポイントのような気もしますねー。
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Q.パステルのプリンは振動に弱い?
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パステルのプリンが家に帰って分離したりぐちゃぐちゃになった方への
お話がありました。原因は、なめらかプリンが非常に振動に弱いから
だそうです。実演していただいたのですが、チョコンと机のかどになめらか
プリンをあてて、その後左右に何回か振ると、じわっとカラメルが上の
層にしみ出していき、あっというまに見た目どろどろのプリンになってしまいます。
なので、なめらかプリンをもって帰る時は、ゆっくりともって帰ろうということでした。
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Q.卵黄しか使っていないので卵白が余ってしまうのでもったいない
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ということで、卵白をうまく使ったレシピを紹介して頂きました。
卵白を使った洋風せんべえといった感じだそうです。
材料:
卵白 4個分
グラニュー糖 190g
薄力粉 27g
とかしバター 50g
白ゴマ 27g
黒ゴマ 27g
170度のオーブンで7〜8分。
作り方は非常に簡単で、卵白にグラニュー糖を入れて軽く混ぜ、次に
薄力粉を入れて混ぜ、溶かしたバターを入れて混ぜ、最後に胡麻をいれて混ぜる。
そしてラップをして冷蔵庫で2時間ほど寝かします。
その後、
クッキングペーパーをしいたオーブンの天板に
生地をスプーンですくってたらしていき、170度で焼く。すると
胡麻のかりっとしたせんべえのできあがり!
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Q.卵のサイズは?
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今回使用したのはLサイズで、重さの構成は、
卵黄25g、卵白35g、殻10gくらいだろうとのことでした。
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Q.お砂糖はグラニュー糖の方がいい?
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日本中に出回っているお砂糖の半分くらいは上白糖だそうです。
上白糖は若干グラニュー糖に比べてこくのある甘味で甘さが若干強く、
上白糖を使うと若干甘味がまし、グラニュー糖の方が上品な甘味になるとのことでした。
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所さんのお話で印象に残っているのは、機械化せずに人間の手で作ると、
髪の毛や卵の殻などが入ったりするリスクもあるけれど、機械にはない人間の
心をこめたプリンが作れるというお話。例えば好きな相手と嫌いな相手に
同じ材料でプリンを作っても、好きな相手に作った方が美味しくなるはずだし、
美味しいものを作りたいと思わないのであれば機械化した方がいいと。
私もこの話を聞いて、あぁ音楽でもそうだなぁとふと思いました。コンピュータで
正確に入力した演奏は狂いがなく完璧ですが、間違うかもしれないというリスクは
あるけども、人間が感情を込めて弾いた演奏を超えることはできないと思います
(というかそう信じています)。
あ、もちろん人間の生の感性とコンピュータをうまく融合して
新しい感動を作り出すことも素晴らしいと思いますよ。ようは「ハート」ですね!
すみません、話がちょっとそれました。今回のなめらかプリン、お店で
売っているなめらかプリンのレシピそのまんまではないそうですが、
おうちでお手軽にできるなめらかプリンとしておすすめです!
あ、あと、今回ひとつ知ったこと。パステルのプリンって作ってその日
に出しているんじゃなくて、1日おいてから出しているそうです。
おおおおお、知らなかった。
確かに作りたてって卵の匂いがすごく強いですよね(私はあれが好きなのですが)。
なお、今回のレポート及びレシピは、2001年9月9日に池袋東武百貨店で行われた
所シェフのプリン教室の内容を、一応シェフの許可を得て公開したものですが、
あくまでも私個人のメモレポートで、所シェフの講演内容を厳密に
再現したわけではありません。ですので、内容が間違っているといった
問い合わせなどは大歓迎ですが、あくまでも「参考に」ということで
お願い致します。
なお、朝日放送の「得するテレビ」で2001年4月29日に放送された
内容も同じレシピですので、
番組のホームページも是非ご参照下さい。
プリンの歴史なども書かれいて面白いですよ。
読者からのプリン作成レポート!早速読者の方から今回のプリンを作ってみましたという
ご連絡を頂きましたので、紹介しますね。皆さんも、
今回のレシピや、それを参考に自分なりにアレンジした
レシピ、その感想など、気軽に
ご連絡下さい。
今日作って、先ほど試食しました。
ちょっとアレンジしてしまいましたが、美・味・し・い・〜!!です。
蒸したてを一個食べたときはちょっとトロトロしすぎかな?と
思ったのですが、程良く冷えたプリンはまさしくなめらかプリン。
冷蔵庫に並んだプリンを見て幸せな気持ちです。
アレンジについてですが、
●生クリーム(47%)250ccを200ccに
(1パック200ccなので)、
●その分、牛乳(特濃を使いました)を300ccにしました。
●香りづけにブランデーをほんの少し足しました。
●カラメルは、どうも分量が多いように思ったので、
半分のお砂糖60gで作ったカラメルを使い切りました。
それでもたっぷりでしたよ。
by ちえ さん
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早速作ってみました。鍋で15分。レシピ通りです。
でも脂肪分が35パーセントの生クリームを使ったからか、
さっぱりしたものになりました。
二層にはならなかった・・・でもなかなかおいしかったです。
めーっちゃ簡単でお店の味再現やわ。
今度は、十勝の48パーセントで作ってみるわっ!
ちなみに、この2つの生クリームってぜーんぜん違うんだけど、
私はタカナシの35の方がすきなんだよね。。。
by J.N さん
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私も得するテレビのなめらかプリン、作ってみました。
おいしかったですね。
簡単に作れてよかったです。
でも、少し、甘すぎるかな?
生クリームの濃度って、大切なんですか?
私は、気にせずに、安い生クリームをつかいました。
35%とは味が違っていたかも?
by もみじ さん
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レシピ見ながら何度か作ってみました お菓子作りが趣味
なので楽しみにトライし美味しく出来上がりました。
安い生クリームでもなめらかなプリンが出来上がり
1つ得意なケーキの種類が増え皆に楽しんでもらえそうです。
40パーセント以上の生クリームでもやってみましたが
こくのある柔らかな口当たりで本当に美味しかった・・・・・
今度はレシピに書いてあったように材料を20分位置いてから
蒸してみようかと2層になってくれないかと
もう1つオーブンでも出来ると(湯煎)楽しいので
時間などやった方があったら教えてもらえませんか。
by 田島 さん
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ちえさんのアレンジで作ってみましたところ、
「すごいっ!売り物のなめらかプリンだ〜♪」と
彼氏に喜ばれました(^^)
実際作った私も 超簡単になめらかプリンを作ることが出来て感激!
ただ、ちょっと失敗だったのは カラメルが飴状で鍋にこびりついてしまい、
もったいなくって 分量以外に水を加えて煮詰めてしまったために
カラメルの中におこげが点々と浮かんでしまったことです・・・(TT)
そのせいなのか、いざ食べてみたところ カップの底にカラメルがまだ
飴状になってこびりついていました とほほ・・・。
それがなければ完璧だったのに。カラメルがほんとの飴状になる前に
火からおろせばよかったのでしょうね、きっと・・・。
でも、懲りずにまた作ってみる予定なので、今度はよ〜く見ながら
カラメルをまぜまぜしてみます。
さしあたり、初めて「超おいし〜♪」っていうお菓子を作ることが出来て
とっても嬉しかったのでメールしてみました(^^)では。
by うりぼう さん
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こんなに簡単においしく出来るなんてびっくりです!
もう、3回も作りました。1回目はレシピ通りに作りました。
私的には少し甘いかな〜と思い2回目はグラニュー糖を
10g減らし、カラメルも結構多めだったので半分の分量で
作りました。3回目は職場のみんなに食べてもらい大好評
でした(^o^)丿
卵白がいっぱい余ってるのでなんとかしなければ・・・(^_^;)
by ナオコさん
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先日こちらのサイトを発見しなめらかプリンを作ってみました。
1週間に3回作りました。
それほどおいしかったです。
一度目はパンプディングにしてみたものの
イマイチ。
残りで普通にプリンだけで作ってみたら
これが大成功で、あまりに美味しくて泣けてきました。
二度目はお湯が入ってしまい、とんでもない事に。
それでも、冷やしてみたら美味しくいただけたので
これはもぅ失敗知らず?
三度目は普通に美味しく出来ました。
こんなに簡単に簡単な材料で出来る事に感動しております。
パステルのプリンを食した事がないので
これは絶対食べてみねば、と思っています。
レシピありがとうございました。
また作ります!
by リナさん
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以前からパステルのなめらかプリンを作りたくって・・・・・
やっとレシピにめぐり合えました。感激です。
まさしく本物!といった感じでした。
パステルの容器に入れて出せば、ばれないかも?
ところで 余った卵白の使用法ですが・・・
1つ 簡単レシピを紹介します。
- あずき缶(甘味がついているもの)・・・・200g
(100円ショップに売ってます)
- 卵白 ・・・4個
- 水 ・・・・・・・2/3カップ
- 砂糖・・・・・・大さじ3
- 上新粉・・・・30g
- 薄力粉・・・・60g
- あずきと水を火にかけ そこへ砂糖大さじ2を加える
砂糖が溶けたら 火を止め あら熱をとる
- 卵白に残りの砂糖大さじ1を加え角が立つまで泡立てる
- あら熱が取れた(1)に(2)を半分加え泡を崩さないよう混ぜます
- (3)にふるった上新粉・薄力粉を加えます
- (4)が粉っぽくなくなったら 最後に残った卵白をくわえます
- 耐熱容器(大きいもの)に油を塗って (5)を流し込み容器をドンドンと上から落とします(空気を抜き・生地をならす)
- ラップをふんわりかぶせ電子レンジで約10分加熱して出来上がりです
(加熱時間は 分量・電子レンジの機種により異なります。できあがりの目安は 容器と生地に 隙間ができていればOKです)
大きな耐熱容器でつくり 切り分けるといいですよ!
きな粉・抹茶 などを振りかけて 食べるとまた格別です。
もちもちっとした食感が最高!
電子レンジだから 簡単です。
甘さは好みで調整してください
by むつみさん
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プリンワールドのプリンレシピ
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